CentOSのsshの認証方式をパスワード認証から公開鍵認証に変更する。

CentOSのsshの認証方式をパスワード認証から公開鍵認証に変更します。実施した環境は以下です。CentOSにsshdはインストールされていて、パスワード認証が出来ているものとします。

クライアント、サーバーともログインアカウントには tak を使用しています。

鍵ファイルの作成

公開鍵ファイルと秘密鍵ファイルをクライアント側のubuntuで作成します。

[ クライアント側作業 ]
ubuntuにログインしてホームディレクトリ配下の .ssh ディレクトリに移動します。ssh-keygenコマンドで鍵生成をします。鍵の形式は RSA、ビット長は4096としました。

$ pwd
/home/tak/.ssh
$ ssh-keygen -t rsa -b 4096

鍵ファイルの名前を id_rsa.j として、パスワードの設定もしました。ログは以下のようになります。


$ ssh-keygen -t rsa -b 4096
Generating public/private rsa key pair.
Enter file in which to save the key (/home/tak/.ssh/id_rsa): /home/tak/.ssh/id_rsa.j ←★鍵ファイルの名前を指定
Enter passphrase (empty for no passphrase):  ←★鍵ファイルにパスワードを設定
Enter same passphrase again: 
Your identification has been saved in /home/tak/.ssh/id_rsa.j.
Your public key has been saved in /home/tak/.ssh/id_rsa.j.pub.
The key fingerprint is:
SHA256:yjDweZqZvZQ/k8jnpD8xPAWnmsFQ0F633V1yLDQCdyU tak@maria
The key's randomart image is:
+---[RSA 4096]----+
 :
 :
+----[SHA256]-----+

カレントディレクトリの配下(/home/tak/.ssh)に以下の名前で鍵ファイルが作成されます。

秘密鍵ファイル・・・id_rsa.j
公開鍵ファイル・・・id_rsa.j.pub

公開鍵ファイルのアップロード

公開鍵ファイルをCentOSにアップロードします。サーバー側の作業とクライアント側の作業があるので、それぞれ行います。

[ サーバー側作業 ]
CentOSにログインします。僕の環境ではホームディレクトリ配下に .ssh ディレクトリがなかったため新規で作成します。鍵ファイルの格納場所となるため、他のユーザーがアクセスできないように制限をつけておきます。

$ pwd
/home/tak
$ mkdir .ssh
$ chmod 700 .ssh

[ クライアント側作業 ]
scpコマンドで公開鍵ファイルをCentOSにアップロードします。CentOSのIPアドレスは伏せさせていただきました。

$ pwd
/home/tak
$ scp .ssh/id_rsa.j.pub tak@xxx.xxx.xxx.xxx:~/.ssh/

[ サーバー側作業 ]
公開鍵ファイルが /home/tak/.ssh 配下にアップロードされていることを確認します。アップロードした公開鍵ファイルを authorized_keys という名前にリネームします。権限も変えます。

$ pwd
/home/tak/.ssh
$ mv id_rsa.j.pub authorized_keys
$ chmod 600 authorized_keys

なお、今回は authorized_keys には公開鍵ファイルは1つだけですが、複数の公開鍵ファイルを登録することも出来ます(その場合は、公開鍵ファイルを authorized_keys にアペンドしていきます)。

sshd_configの編集

sshd_configの編集をrootユーザーで行います。

[ サーバー側作業 ]
sshd_configは /etc/ssh 配下にあります。必要に応じてsshd_configのバックアップをとっておいてください。

# cd /etc/ssh
# vi sshd_config

編集する内容は、PubkeyAuthentication を yes にして、PasswordAuthentication を no にします。

修正前
#PubkeyAuthentication yes

PasswordAuthentication yes

修正後
PubkeyAuthentication yes ←コメントアウトを外す

PasswordAuthentication no ←yesからnoにする

修正が出来たら、sshdを再起動します。

# systemctl restart sshd

公開鍵認証での接続

[ クライアント側作業 ]
sshでクライアントから接続します。-i オプションで秘密鍵ファイルを指定します。

$ pwd
/home/tak
$ ssh -i .ssh/id_rsa.j tak@xxx.xxx.xxx.xxx
Enter passphrase for key ‘.ssh/id_rsa.j’:

鍵ファイルのパスワードを入力して、サーバーに接続が出来ます。

なお、sshではこれで問題ないのですが、plinkだと以下のエラーとなりました。


$ plink -i .ssh/id_rsa.j tak@xxx.xxx.xxx.xxx
Unable to use key file ".ssh/id_rsa.j" (OpenSSH SSH-2 private key (old PEM format))
Using username "tak".
FATAL ERROR: Disconnected: No supported authentication methods available (server sent: publickey,gssapi-keyex,gssapi-with-mic)

「old PEM format」のようです。手持ちのツールの FileZilla で鍵ファイルのフォーマット変換が出来ましたので、書いておきます。FileZilla は ubuntu上で動くFTPクライアントソフトです。

FileZilla のサイトマネージャーを開いて、プロトコルは「SFTP」、ログオンの種類を「鍵ファイル」にして接続を試みます。

接続ボタンを押下すると、鍵ファイルの変換のダイアログが出ます。

「はい」を押下します。パスワードが必要と促されるので、鍵ファイルを生成したときと同じパスワードを入力します。

新しい鍵ファイルの名前を決めて保存します。今回は id_rsa.g としました。

plinkで作り直した鍵ファイルを指定して接続してみます。

$ plink -i .ssh/id_rsa.g tak@xxx.xxx.xxx.xxx
Using username “tak”.
Passphrase for key “imported-openssh-key”:

鍵ファイルのパスワードを入力すれば、サーバーに接続が出来ます。

ubuntuでExcelを開いて編集する方法

ubuntuを使っていると、windowsユーザーが作成したエクセルファイルだったりパワーポイントの資料だったりを見られなかったりしたのですが、見る方法を知ったので書いてみようと思います。

まず、これをやるにはマイクロソフトアカウントが必要ですのでマイクロソフトアカウントを作成します。マイクロソフトアカウントは無料で作成できます。必要なものはメールアドレス(または携帯の電話番号)です。メールアドレスはGoogleのGmailでも構いません。マイクロソフトのサイトで作成します。

Microsoftアカウントのサイト

今回はマイクロソフトアカウントは作成済みとして、サインインをします。マイクロソフトアカウントの個人ページが表示されます。左上のメニュー(赤枠の四角)をクリックします。

Microsoft 365 で使えるサービスが表示されるので OneDrive を選びます。OneDriveはマイクロソフトが提供するファイルストレージサービスです。

OneDriveの画面が表示されますので、windowsユーザーが作成したエクセルファイルをOneDriveにアップロードします。

ファイルがアップロードされたことを確認します。

エクセルファイルをクリックすると、ウェブブラウザ上でエクセルが開きます。こんな感じです。

ウェブブラウザ上ではファイルを見るだけでなく編集作業もできます。編集内容は自動でOneDriveに保存されます。編集したファイルを相手に渡す場合はローカルにダウンロードします。

ちなみにですが、今回はエクセル2003形式(拡張子が.xls)をアップロードしたのですが、編集したファイル(ダウンロードしたファイル)はエクセル2007以降の形式(拡張子が.xlsx)でした。古いエクセルにも対応しているようです。

Microsoft365で使えるサービスには Word、Excel、PowerPoint がありますのでワードやパワーポイントの資料も同様にアップロードして開いたり、編集したりできます。

相手がすでにマイクロソフトアカウントを持っているのであれば、WEB上で同じ資料を共有できます。右上にある共有のボタンをクリックして相手のアカウントを入力します。もしくは、こちらのアカウントを相手に伝えて資料の共有をしてもらいます。

マイクロソフトアカウントのサインアウトですが、右上のアカウントのアイコンをクリックしてサインアウトします。