Lubuntu24.04LTSにFirefoxをインストールしてみた。

Lubuntu24.04LTSにFirefoxをインストールしてみました。Lubuntuを最小構成でインストールしたのでブラウザが入っていなかったためです。

Firefoxはdebパッケージとsnap版がありますが、snap版のほうをインスールしました。ubuntuではFirefoxはsnap版に移行しているからという理由です。Lubuntuは軽量OSであり軽いことがメリットなのですが、snap版のFirefoxを入れたら重くなるだろうという気もしていますのでインストールするかどうかは本人の判断でしょう。

Lubuntuにはそもそもsnap自体が入っていないので、Firefoxを入れると自動でsnapdもインストールされます。

インストール自体は簡単です。aptでインストールをするとデフォルトでsnap版となります。

$ sudo apt update
$ sudo apt install firefox

snap版としてインストール出来たかの確認です。

$ snap list

ターミナルからCUIでFirefoxを起動することができます。

$ firefox

終了するときはターミナルに Ctrl+C を入力します。

Firefoxのアイコンをクリックしての起動ですが、アイコンの作成が必要です。アイコンと書きましたが .desktop という拡張子のファイルを作成します。

.desktop ファイルですが配置場所によって適用される範囲が異なります。

システム全体に適用する場合
/usr/share/applications/

ユーザー個別に適用させる場合
~/.local/share/applications/

~/.local/share/applications/ 配下に firefox.desktop というファイル名で配置をしてみます。記載内容は以下です。

$ vi firefox.desktop


[Desktop Entry]
Name=Firefox
Comment=Web Browser
Exec=/snap/bin/firefox %U
Icon=firefox
Terminal=false
Type=Application
Categories=Network
StartupNotify=true

firefox.desktop には実行権限を付けます。

$ chmod 700 firefox.desktop

ファイルマネージャからアプリケーション ⇒ インターネットと辿るとFirefoxのアイコンが出来ているのでクリックすればFirefoxが立ち上がります。

このアイコンへのパスは menu://applications/ となっているのですが、これは物理的なディレクトリではなく仮想的なメニュー表示用のスキーマです。Lubuntuが .desktop ファイルを読み込んで表示しているものです。

実はよく見ると(見なくてもですが)上記のインターネットのフォルダにはFirefoxが2つあります。1つはアイコンの表示があるものと、もう1つはアイコンの表示がないものです。

Firefoxを右クリックでプロパティを選ぶとファイルの情報がわかるのですが、アイコン表示のある方は firefox.desktop です。これは ~/.local/share/applications/ 配下に配置したものです。

ではアイコン表示がないものは何かと言うと、プロパティを見てみると firefox_firefox.desktop というファイルであることがわかります。

この firefox_firefox.desktop ですが、これはsnap版のFirefoxが自動生成した .desktop ファイルとのことです。このファイルの実体は以下にあります。

/var/lib/snapd/desktop/applications/

ですので ~/.local/share/applications/ 配下の firefox.desktop の作成は不要のようです。ただ firefox_firefox.desktop はアイコンの表示がなく少し気持ち悪いです。firefox.desktop を残してこちらを消そうと思ったのですが、手動で firefox_firefox.desktop を削除しても snap refresh や再インストールをすると復活してしまうとのことです。

そうなると firefox_firefox.desktop の方を残したほうが良いのか?という気にもなります。

firefox_firefox.desktop の中身を見たところIconの記載は Icon=/snap/firefox/6836/default256.png となっていて、実際のファイルもその場所にあります。アイコンのファイルがあるのに表示されないのは謎です。結局、解決しないままです。

とりあえず snap版のFirefoxが用意した firefox_firefox.desktop の方を残しておくことにしました。アイコンは未表示のままですが。。

Lubuntu 24.04 LTS を古いPCにインストールしてみました。

ubuntu22.04LTS を載せているASUSのPCがあるのですが、いまいち動きがもっさりしているので lubuntu に入れ替えてみることにしました。lubuntu は ubuntu の軽量版のOSとのことです。インストール手順は ubuntu と同様にライブUSBを作成してインストールをします。

まずは lubuntu のISOイメージを取得します。lubuntu のダウンロードページ ( https://lubuntu.me/downloads/ ) から取得します。

LTS版のほうの「Desktop 64bit」をクリックします。

ISOイメージの一覧の中から「lubuntu-24.04.3-desktop-amd64.iso」を選びます。

ISOイメージがダウンロードされます。

インストール用のライブUSBを作成します。作成にはRufusを使いました。Rufusはwindows向けのライブUSBを作成するツールです。Rufusを起動して設定項目に入力をしていきます。

入力内容です。

  • デバイス・・・USBメモリを選択。
  • ブートの種類・・・ダウンロードした lubuntu のISOイメージを選択。
  • パーティション構成・・・GPT を選択。
  • ターゲットシステム・・・UEFI (CSM無効) を選択。
  • ボリュームラベル・・・自動入力 (そのまま) 。
  • ファイルシステム・・・FAT32 (規定) を選択。
  • クラスターサイズ・・・8192バイト (規定) を選択。

この設定の中で悩むのがパーティション構成とターゲットシステムです。これはインストールをするPCのBIOSによるためです。かなり古いPCだと以下の組み合わせのほうが良いです。

  • パーティション構成・・・MBR を選択。
  • ターゲットシステム・・・BIOSまたはUEFI-CSM を選択。

今回の場合ですが、BIOSの設定画面ではMBRやUEFIの表示がなくて困りました(どっちなのかわからない)。ただBIOSの画面の中にUEFIの特徴である Secure Boot の項目があったのでUEFIと判断しました。

他には、UEFIかどうか判断できるものに GOP Version というものがあるようです。GOP( Graphics Output Protocol ) はUEFI専用の仕組みで、この表示があるPCはUEFIファームウェアを搭載しているとのことです。

Rufusの設定画面のスタートボタンを押下するとライブUSBの作成が始まります。作成が完了すると下のバー全体が緑色になります。

閉じるボタンでRufusを終了します。

ライブUSBをPCに挿して電源ボタンを押下します。PCの種類によりますが、BIOS画面を呼び出すためにF2キーを押しておきます。BIOSの画面でブートの優先順位をUSBに変更します。

BIOS画面で設定をセーブして続けると、ライブUSBから lubuntu が立ち上がります。

「Install Lubuntu」のほうを選択します。

ちなみに上の2項目(言語とインターネット接続)も選択しておけばよかったのですが、忘れました。ただ言語はインストールの途中で設定ができて、インターネットは接続していなくてもインストールは完了します。インストール完了後にWiFiの設定をすれば問題ないです。

インストーラーの指示に従って設定をしていきます。画面キャプチャはないのですが設定の要領です。

[ ロケーション ]
Asia/Tokyo を選択します。言語は日本語を選択です。

[ キーボード ]
Japanese/Default を選択します。

[ Customize ]
ノーマルインストールかミニマムインストールかを選びます。ミニマムインストールのほうを選択しました。

[ パーティション ]
パーティションの置換、ディスクの消去、手動パーティション の中から選びます。パーティションの置換を選択しました。ファイルシステムを選ぶので ext4 にします。

[ ユーザー情報 ]
ユーザー情報を入力します。ユーザー名、パスワード、ホスト名を設定します。

インストールが完了すると再起動を促されます。再起動時には「インストールメディアを取り除いてからエンターキーを押下」と指示が出るので、そのようにします。再起動が完了すると lubuntu が起動します。

lubuntu のデスクトップ画面です。

フォルダを開いたときのものです。雰囲気ですが昔の Power Macintosh の Finder っぽく見えました(個人的な感想です)。

ターミナルはこのような感じです。

デスクトップ画面の左下の lubuntu の青い鳥のマークをクリックすると設定の中に Lubuntu Update があるのでやっておきます。

下部にある「Check for Updates」でアップデートするパッケージがあるか確認をします。インストールしたばかりだといくつかのアップデートが必要です。「Install Updates」をクリックするとインストールが行われます。

最小構成でインストールをしたのですが、ほとんどアプリが入っていなかったです。。ubuntu の最小構成を想定していたのですが軽量OSというだけあって本当に少ないです。vim はありましたがテキストエディターはなかったです。ウェブブラウザ( Firefox )も入っていませんでした。

とりあえずメモ書き程度はしたいので ubuntu と同じテキストエディターを追加でインストールしました。


$ sudo apt update
$ sudo apt install gnome-text-editor

テキストエディターのバージョンの確認です。


$ gnome-text-editor --version

テキストエディターをインストールしただけなので、このままでは日本語の入力ができません。日本語のパッケージも入れておきます。

日本語のパッケージ、および、フォントのインストールです。


$ sudo apt update
$ sudo apt install language-pack-ja language-pack-ja-base language-pack-gnome-ja language-pack-gnome-ja-base fonts-noto-cjk
  • language-pack-ja・・・システムメッセージの日本語化をします。
  • language-pack-gnome-ja・・・GNOME系アプリ ( gnome-text-editor など ) の日本語化をします。
  • fonts-noto-cjk・・・日本語フォントです。

IMEのインストールをします。


$ sudo apt install fcitx5 fcitx5-mozc fcitx5-config-qt fcitx5-frontend-qt6 fcitx5-frontend-gtk4
  • fcitx5・・・入力メソッド本体です。
  • fcitx5-mozc・・・日本語入力ベースの変換エンジンです。
  • fcitx5-config-qt・・・設定ツールです。

fcitx5-frontend-qt6、および、fcitx5-frontend-gtk4 は必要に応じてのようです(どういうものかはわかっていない)。

環境変数の設定を行います。ホームディレクトリに .xprofile というファイルを新規作成します。.xprofile はログイン時に自動で読み込まれるユーザー専用の初期化ファイルです。


$ vi ~/.xprofile

.xprofile には以下を記載します。


export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS="@im=fcitx"

ロケールの切り替えをします。


$ sudo update-locale LANG=ja_JP.UTF-8

OSの再起動を行います。

再起動後、日本語入力が有効になってテキストエディターに日本語が入力可能になります。ファイル名にも日本語が使用できるようになります。

rootのパスワードも設定をしておきます。ターミナルから passwd コマンドで実施します。


$ sudo passwd root
[sudo] tak のパスワード: 
新しいパスワード: 
新しいパスワードを再入力してください: 
passwd: パスワードは正しく更新されました 

最後に。
lubuntu24.04LTS のサポート期間ですが、通常の ubuntu とは異なり3年間です。27年4月までのサポートとなります。