ubuntu に Eclipse をインストールする。

ubuntu 20.04 LTS にJavaとEclipseをインストールします。Eclipseは日本語化のプラグインも入れます。バージョンは以下です。

ubuntu 20.04 LTS
Java:OpenJDK 11
Eclipse:4.19 (2021-03)

EclipseはJavaのバージョンに依存するのでEclipseのサイトで確認しておきましょう。Eclipse 4.16 (2020-06)はJava8で動くようですが、4.17 (2020-09)からはJava11が必要です。

Javaのインストール

Javaをインストールします。OpenJDKのJava11のパッケージは「openjdk-11-jdk」です。Java8の場合は「openjdk-8-jdk」です。

Javaのインストール
$ sudo apt install openjdk-11-jdk

インストールが終わったらjavaのバージョンを確認します。

Javaのバージョンの確認
$ java -version

Eclipseのダウンロード

Eclipseはダウンロードサイトから取得します(2021年5月時点の最新は2021-03です)。オレンジ色のダウンロードボタンではなく Download Packages のリンクをクリックします(赤枠のところ)。

Eclipseのインストールはインストーラーを使ったインストールとパッケージを配置するインストールの2つがあります。インストーラー版をダウンロードするにはピンク枠、パッケージ版をダウンロードするには赤枠のリンクです。パッケージ版はいくつか種類があります。今回はパッケージ版の「Java EE IDE」をダウンロードします(赤枠のほうです)。

ダウンロード画面が表示されます。デフォルトだと中国のサーバーからダウンロードするようです。Select Another Mirror をクリックすると他のサーバーも表示されます。日本のサーバーからダウンロードします。

ダウンロードができたらダウンロードファイルのハッシュ値を確認します。ダウンロード画面にはもともとのファイルのハッシュ値があるのでそれと同じか確かめます。SHA-512を押下するとハッシュ値が表示されます。fb87・・と続く文字列がハッシュ値です。

ダウンロードしたファイルのハッシュ値を表示するには sha512sum コマンドを使います。

ハッシュ値の確認
$ sha512sum eclipse-jee-2021-03-R-linux-gtk-x86_64.tar.gz

ハッシュ値が同じであればダウンロードしたファイルが正しい(欠損がない)ことになります。

Eclipseのインストール

インストールといってもファイルを任意の場所に配置して展開するだけです。

Eclipseを解凍します。
$ gunzip eclipse-jee-2021-03-R-linux-gtk-x86_64.tar.gz

Eclipseを展開します。
$ tar xvf eclipse-jee-2021-03-R-linux-gtk-x86_64.tar

tarの展開が終わるとeclipseというフォルダができます。eclipseフォルダの中にあるeclipseのアイコンをダブルクリックします。

Eclipseが立ち上がります。起動したEclipseの画面です。英語になっているので日本語化のプラグインをあてます。

日本語化プラグインのインストール

日本語化のプラグインはPleiadesのサイトからダウンロードします。ダウンロードサイトにはEclipseと一緒になった Pleiades All in One のダウンロードと Pleiadesプラグイン単体のダウンロードの2つがあります。今回はPleiades単体のほうをダウンロードします。Linuxを選択します。

ダウンロードしたpleiades.zipを解凍します。pleiades.zipを選択して右クリック「アーカイブマネージャーで開く」を選択します。アーカイブマネージャーの画面が開きますので左上の「展開」ボタンを押下します。

展開する場所を指定して緑色の「展開」ボタンを押下します。

解凍すると features と plugins というフォルダがありますので、その配下にある jp.sourceforge.mergedoc.pleiades フォルダを、eclipseフォルダにある features と plugins フォルダにコピーします。

次に、eclipseフォルダにある eclipse.ini に以下を追記します。

-Xverify:none
-javaagent:plugins/jp.sourceforge.mergedoc.pleiades/pleiades.jar

こんな感じです。赤枠が追記した部分です。

eclipseのアイコンをダブルクリックして立ち上げます。

日本語化ができました。

C言語での日付と時刻の取得方法

C言語で日付と時刻を取得する方法です。

日付取得用の time_t 型の変数と tm 構造体へのポインタを定義して、time関数とlocaltime関数を使って日付と時刻の情報を取得します。

/* 日付取得用変数の定義 */
time_t t1;
struct tm *tp;

/* 日付情報の取得 */
time( &t1 );
tp = localtime( &t1 );

time関数を使って 1970年1月1日 00:00:00(UTC) から現在までの経過時間を取得します。取得した経過時間は time_t 型の変数に格納されます。なお UTC というのは協定世界時というもので、これを基準にして世界の国々で時刻を調整しています。日本標準時(JST)は協定世界時より9時間進んだ時刻になります。

次に、localtime関数を使って経過時間から現在の日付と時刻に変換します。この際に地域性も考慮され日本の場合は日本標準時になります(OSに設定したタイムゾーンによるかと思います)。変換された値は tm 構造体に格納されます。

日付、時刻の情報を表示するにはstrftime関数を使います。「YYYY/MM/DD HH24:MI:SS」形式で表示する例です。


#include <stdio.h>
#include <time.h>

int main( void )
{
	/* 日付取得用変数 */
	time_t t1;
	struct tm *tp;

	/* 印字用文字列の格納のため */
	char a[100];

	/* 日付情報の取得 */
	time( &t1 );
	tp = localtime( &t1 );

	/* YYYY/MM/DD HH24:MI:SS 形式で印字 */
	strftime( a, sizeof(a), "%Y/%m/%d %H:%M:%S", tp );

	printf( "%s\n", a );

	return 0;
}

strftime関数の書式文字列には以下のようなものがあります。

%Y 年4桁
%y 年2桁(00-99)
%m 月(01-12)
%d 日(01-31)
%H 時間(24時間)(00-23)
%I 時間(12時間)(01-12)
%M 分(00-59)
%S 秒(00-59)
%a 省略形の曜日
%A 完全な曜日
%w 週の日(0-6、日曜が0)
%b 省略形の月名
%B 完全な月名

strftime関数を使わず tm 構造体にアクセスして表示することもできます。


#include <stdio.h>
#include <time.h>
#include <string.h>

int main( void )
{
	/* 日付取得用変数 */
	time_t t1;
	struct tm *tp;

	/* 印字用文字列の格納のため */
	char a[100];

	/* 日付情報の取得 */
	time( &t1 );
	tp = localtime( &t1 );

	/* YYYY/MM/DD HH24:MI:SS 形式で印字 */
	snprintf( a, sizeof(a),"%04d/%02d/%02d %02d:%02d:%02d",
		tp->tm_year+1900,
		tp->tm_mon+1,
		tp->tm_mday,
		tp->tm_hour,
		tp->tm_min,
		tp->tm_sec );

	printf( "%s\n", a );

	return 0;
}

年を出すときに「tp->tm_year+1900」としているのは tm_year が1901年以降の年となっているためです。また「tp->tm_mon+1」としているのは tm_mon の範囲が 00-11 となっているためです。

日付、時刻の取得方法はコーディングを覚えてしまえば良いのですが、ちょっと気に留めておくことがlocaltime関数にあるので書いておきます。

localtime関数は「静的なオブジェクトを返す関数」であるため、通常のやり方とちょっと扱い方が違います。

通常の関数の使い方であればmain関数側で tm 構造体の変数を定義して tm 構造体のポインタをlocaltime関数に引き渡す感じになるかと思いますが、localtime関数はそのような使い方をしません。

(あえて)間違っているやり方です。

int main( void ) {
 :
 /* tm構造体の定義 */
 struct tm t1;
 :
 /* tm構造体のポインタを渡す */
 localtime( &t1 );
 :
}

localtime関数は構造体のポインタを受取りポインタの参照を通して構造体の実体に値を設定する、ということはしていないということです。

では、正しい使い方です。

int main( void ) {
 :
 /* tm構造体のポインタを定義 */
 struct tm *tp;
 :
 /* tm構造体へのポインタが返る */
 tp = localtime( ・・・ );
 :
}

このようになっているのは(もしくはこのようなことが出来るのは)、localtime関数が tm 構造体を static で宣言しているからでしょう。

struct tm *localtime(・・・) {
 :
 /* tm構造体の定義 */
 static struct tm t1;
 :
(tm 構造体に値を設定する処理)
 :
 return &t1;
}

これが「静的なオブジェクトを返す関数」という意味です。static であればlocaltime関数が終了しても tm 構造体は残り続けます。time.h にある asctime関数、ctime関数、gmtime関数も同様に静的なオブジェクトを返す関数になっています。

FILE構造体へのポインタを返すfopen関数と同じ使い方なので、日付関連の関数を扱うときはFILE構造体を扱う関数と同じ、と覚えておくと良いかもしれません。